東京の下町情緒あふれる場所にある「Rough」の部屋。
今回も、REISM社員が暮らすリノベーション物件を取材した。
ここへ入居してちょうど一年目のYさんの暮らしぶりはいかに?
「Rough/ラフ」は、想像力や創作意欲を掻き立てる空間。
ユニークな木目のラーチ材をあしらった壁一面のカスタムウォールは、驚くべきことに釘打ちやペイントなどなんでも好きなようにできる。
部屋の名前のとおり「ラフに自由に楽しめる」空間となっている。
棚板の高さも好みや使い方によって調整できるので、気分とインスピレーションに合わせて自在に変えられる。
天井は無機質なコンクリートを活かしているものの、壁は白塗りにしフローリングに無垢材を使うことでほどよく温かみを加えている。
「ラーチ(カラマツ)を使ったこの床は、ヒノキやスギと同じくらい柔らかいので傷をつけないよう丁寧に扱いながら気を付けて生活しています。」と語るYさん。
プロの暮らし方は、ラフに見えてもスキがない。
「引っ越しの際に、それまで使っていたソファやテーブルは思いきって 処分しました。ここに来てから買った一番大きなものは『VERONICA』のダイニングテーブル。天板が広いので食事や仕事などにも何かと使いやすいです。」
ひときわ目を引くメイン照明は、農機具をシェードに用いた一点もの。
お気に入りのヴィンテージ・アンティークショップで宝探しのように買い物をするのが大好きだというYさん。
ベッドのファブリックは部屋の色合いに合わせてチョイス。
引っ越しのたびにモノを簡単に手放すというのも寂しいので、家具やインテリアはこれまで以上に厳選するようになった。
すべてにおいてなるほど!と参考になる「上手な暮らし方」を実践しているYさん。
いっそ、そんなタイトルの書籍を出してほしい。
「ご近所に、大好きな本屋さんがあって。それもあり ここに住みたい!と強く思いました。Roughの部屋も住んでみたらけっこう面白いかも?という期待もあり(笑)」
とにかく本が好きなYさんのカスタムウォールにはたくさんの本が並んでいる。
縦置きにするモノとヨコ置きのモノを分けて整頓し、すっきりした見た目と探しやすさをさりげなく両立させているところもさすが。
「『Hondana』の部屋も良かったんですが予算が合わず。でも、このお部屋はコンパクトだけど、好きなものをたくさん飾れるカスタムウォールがあるところがとても気に入っています。」
引っ越してきてから、カスタムウォールの棚のレイアウトはすでに2~3回ほど大きく模様替えをしている。
置くモノによってゾーン分けをし、モノの高さを揃えてはそのつど離れたところから眺めたり…を繰り返し、感覚を頼りに一番心地よいと感じる状態に仕上げていった。
見せながら収納するのは大変だと今さらながら実感したけれど、こんな時こそ整理収納アドバイザーの腕が鳴るというYさん。
そんなプロ中のプロは、なにげなく暮らしているだけでここまで部屋をモデルルーム並みにできるものなのか…。
プロフェッショナルの流儀に改めて強い尊敬の念を抱いた。
ベッドに腰掛け、パソコン作業などをすると不思議なリラックスと適度な緊張感で仕事も断然はかどる。
カスタムウォールの棚を上手に活用すればベッドスペースもワーキングデスクに早変わり。
デスクを別個で買う必要もなく、スペースの無駄なし。
なんでも希望を叶えてくれる頼もしい魔法のような棚だ。
「使いにくい部屋でのテレワークはストレスがたまるけれどお気に入りの部屋でなら全然苦痛じゃなくてむしろ幸せだったくらいです!」
「部屋に冬眠のようにこもりたい」とまで断言するI.Yさん。
居るだけで楽しいし、心から落ち着くことができるので「寝るのがもったいない!」と思いすっかり夜更かし癖がついてしまったという。
理想的な環境に身を置き、これまで以上に趣味の読書に没頭したり自らのカメラで撮影した作品を大判でプリントしたり。
この部屋に暮らすと、やはりインスピレーションや創作意欲が大きく膨らんでいくらしい。
「REISMという会社は、決してマニュアル通りのデザインでなく世界の暮らしからインスピレーションを得ながらかつてないような斬新なシリーズ展開をしています。とても面白いことだし、そこにとても共感できました。」
こんな素敵なデザイナーさんが居るから、REISMの部屋は唯一無二のラグジュアリー感があるのかな。
そしてクリエイターが充実した暮らし方をしているからこそ生み出す作品も素晴らしいのか…と、感動しきり。
大好きなグリーンや照明をもっと増やしつつ、これからもYさんは、この部屋で幸せな時間を育てて行く。
Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Hiroshi Yahata
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