File No.058Union I.Kさん work:靴みがき屋さん

ミッドセンチュリーな
家具の似合う部屋。

今回の舞台は、下町の風情が漂う暮らしやすい街の中でもひときわ好立地にある「Union」。

ニューヨークの都市をイメージした「Union」はシンプルでモダンなミッドセンチュリーデザインのインテリアがよく似合う空間。
表情豊かなパーケットフローリングが特に印象的。
ところどころにブラックのラインを効果的なアクセントに使い、モダンな雰囲気に仕上げている。

さらに、高層階なので窓からの眺望も良く快適な毎日を送ることができる。

「一風変わった物件に住みたいと思いながらずっと 部屋探しをていて、ここを見つけました。デザイン性の高さや住みやすさに魅かれてもう即決でしたね。」

使い勝手の良い広々とした玄関、コンパクトながら機能性の高いモダンな造りのキッチン&リビング空間。
どれをとってもKさんの要望・好みにピッタリとマッチしていた。

Kさんの洗練されたセンスが加わり、部屋はまるでインテリアショップかカフェのようなすっきりお洒落な空間に。
「この状態でもう大満足」だというKさんの言葉にも納得。

現在の職は「靴磨き屋さん」だというKさん。
「靴磨き職人」という言葉はあまり好きではなく、あくまでも「靴磨き屋さん」なのだと主張するこだわりぶり。
以前は商社の営業、その前は舞台俳優…と意外すぎる職歴を持つKさん。
そんな彼の日常はうらやましいほど変化に富み、楽しく、かつクリエイティブなものだった。

テレビ台は、一番見やすいソファ前に配置。梁の下にさりげなく配置された飾り棚も手伝って、スタイリッシュな一角となっている。大量のハンガーを掛けられる備え付けラックは満足の収納量。アイアンラックを合わせれば、まるでショップのようなスタイリッシュスペースに。

コンパクトながら機能性抜群のキッチンには、必要最低限のモノを置く。カウンター下の棚は高さがぴったりフィットしたものをチョイスし、雑多なモノはすべてこの中に整理収納。ソファ前にある木のテーブルは、パーケットフローリングとコーディネートしたかのようなハマり具合。まさにUnionの部屋にふさわしい逸品だ。



好きなことだけ好きなだけ。
自分を解放できる部屋。

趣味のウクレレを弾く、ゲームをする好きな哲学の本を読む。
時間を忘れて趣味に没頭することは、最高の贅沢だと思う。

まずテレビと対面する形でソファを置きそこを軸に家具類を設置していった。
家具はREISMのプレゼントキャンペーンで当たったモノたちをはじめすべて入居してから揃えた。
アクメファニチャーで購入したものが多く、アイテムそれぞれの色味はバラバラだけどそれがかえって味になっていて面白いとKさんは言う。

「ソファに座ってテレビ台や キッチンのほうを眺めるのが好きです。特にキッチンカウンターは適度にモノがつまっているから、見ていて癒されるんですよね♪」

最近は何かと家に居る時間が多いけれどこの部屋なら心底リラックスできる。

部屋に訪れた友人たちからは「すごくお洒落でKさんらしい」とうれしい言葉をもらった。
そんな人たちには逆に「REISMの物件は見ての通りすごく良いよ」と宣伝しまくっています、と笑うKさん。

徹底的にこだわるタイプのKさんだが特に驚かされたのは部屋の掃除方法。

「掃除機やフロアモップじゃ満足できない。床はすべて手でていねいに磨き上げています。『掃除をした!』という実感を得ることがたまらなく好きなんです。」

趣味から掃除にいたるまで、すべて自分がしたいことを表現できる。
これぞ本物の自分開放空間。

読書にしてもゲームにしても、何かをやり始めるととことん熱中してしまう。何にも邪魔されず好きなことにだけ集中するためには、スッキリと整理された快適な環境が必要不可欠なもの。ソファ下スペースなどを見逃さず無駄なく活用する収納術も効果大。

アクメファニチャーで買ったアンティーク調のテレビ台。備え付けの飾り棚と温かみのある質感がいい具合に揃い、スペースに統一感が生まれている。台にはテレビやゲーム機のほかリラックスのための香りアイテムやお気に入りの本なども置き、実用性と遊びと癒しを兼ね備えた万能スペースに。



一生ものの大切な仕事も、
この部屋から。

「どんなに汚れてくたびれた靴だって、きちんと正しく手入れをすれば永く活躍してくれる。自分は手入れ依頼された靴を徹底的に磨き上げ、その結果を売っている。シンプルだけどとてもやりがいのある一生ものの仕事ですよ。」

もともとは、依頼を受けてからオフィスなどに出向いて靴磨きをする出張形式で仕事をしていた。
多い時には同時に30社ほどを受け持っており、顧客には芸能人をはじめ政治家なども多かったという。

さらにお客さんの靴を預かり自宅で磨く機会も多くつねに大量の道具を部屋に揃えておく必要があった。
磨き布専用の洗濯機まで揃えるので、自宅がまるで靴磨き工房のような状態に。
だからこそ広い玄関スペースは道具を収納・管理しやすくとても重宝した。

かつては商社の営業としてサラリーマン生活をしていたけれど「自分に合っていない」と実感。
そんな頃たまたま習った靴磨きという作業にピンと来たKさんは「これなら食べていけそう!」と一念発起。
靴磨き専門の会社で修行したのち、独立。
依頼数のキャパ、作業速度など自分で決めて自分で進められる自由さが、リアルな真剣さにつながると思った。

しかし予期せぬ事態はやってくる。
コロナ禍により靴磨きの依頼がめっきりと減ってしまった。
そんな中、行きつけのバーでバーテンダーをやってほしいと頼まれ、今は週3日ほど店に通っている。
バーという新たなステージでもKさんは一流のこだわりぶりを発揮し、店の主力として活躍している。
彼の多彩な才能もすごいけれど、豊かで温かい人脈はもっとすごいと思う。

「将来は大きな丸太を使ってクマの置物を作るのが夢です。(笑)」
たしかにそれも、いずれにしても唯一無二の手仕事。

話を聞けば聞くほど面白いKさんの未来はワクワクする意外性でいっぱいだ。

靴磨きと言っても、とても奥が深いもの。1000足あれば1000通りの色合いや質感があるだけに、経験を重ねるほど道具の数がどんどん増えていく。最近ではバーテンダーとしての顔も持ち、日々ドリンクの研究にも余念がない。部屋兼工房は、毎日、情熱と活気に満ちている。

麻布十番の廃材屋で購入したという缶は、大容量の大きめサイズ。道具や雑多なモノをガンガン入れられるだけでなく、味のある質感でお洒落なインテリアにもなる。玄関やリビングにどかんと置いても、違和感なく部屋の風景に溶け込んでいる。

Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Hiroshi Yahata