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File No.019Union O・Sさん work: 営業職

住まいは、「秘密のアジト」であるべき。
男子なら誰もがあこがれる、自分だけの美学。

大きな出窓とベランダの2面採光の、明るく開放感にあふれたタイプの「Union」。開放感にあふれた白塗装と、床には手触り感のある無垢材パーケットフローリング。アクセントカラーのブラックがモダンさを演出している。キッチンと居室を仕切る壁には居室との一体感を持たせた小窓を設け、遊び心あふれるつくりが魅力だ。

O.Sさんは、この大きな出窓に心奪われ、即決した。

「TVや雑誌の物件コーナーで見て以来、ずっとリノベーション物件が気になって仕方なかった。一人暮らしの物件探しを機に、『Union』の存在を知りました。お洒落で変わっていて、この部屋を見た瞬間、もう『住む!』って決めていました。」

明るく開放的な部屋ではあるけれど、自分の好きなものだけを置いていくと、どんどん「アジト」感が増して行った。遮光カーテンの効果も相まって、いまではまるで本物の秘密基地の体を成している。

「毎日、部屋に帰るのが本当に楽しくてしかたないです。」

それだけ、この空間にはO.Sさんらしさが凝縮されているという証し。多くのモノがあふれていても、徹底して自分にとって不必要なものは一切置かないのだから、毎日楽しいアジトへ帰る気分なのだろう。

見ていてうらやましくなるほど、部屋と住人の個性がマッチしている素晴らしいケースだ。

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キッチンスペースも玄関も、モノは置きたいように置き、使いたいように使う。特に一人バーにもなるキッチンは、最高のくつろぎの場所。

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目に入る景色は、細部までお気に入りのモノたちで埋めつくす。壁面のアートは日々、遊び心をくすぐり、刺激させてくれる。


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プライベートも仕事も、
素の自分をなんでも受け入れてくれる。
だから、この部屋が大好きなんだ。

「両親が昔アメリカに数年住んでいた頃、いろんな家具や小物を買ったんです。それらが好きだったので、この部屋に引っ越す時に、けっこう持ってきちゃいました。」

初めての一人暮らしで、この部屋へやってきたO.Sさん。記念すべきリノベーション物件デビューに際し、たくさんのモノをお供に持ちこんだ。それでも、一見モノが多く雑多にも見えるこの部屋は、不思議なバランスを保ち、心地よく統一されているのだ。秘密は、モノへの愛着にある。

メインテーブルとTV台がわりのマガジンラックは、母が昔アメリカで購入した「L.L.Bean」のカントリー調アンティーク。要所要所でナチュラルな木材を使っているUnionの色調とぴったりとハマった。特にテーブルは、この部屋のインテリアを考える際に真っ先に中心家具にしたほど気に入っている。

テーブル下のカーペットやハンモック、ソファにかけたブランケット、靴から小物まで。慣れ親しんできたモノたちとの引っ越しだから、安心感はこの上ない。

自宅でも少し仕事をするので、ワーキングデスクだけは新しく用意したが、すべての家具を新しく買い替えるという選択肢は全くなかったというO.Sさんのモノを大切にするあたたかい気持ちと姿勢が、部屋全体からうかがえる。

改めて、部屋は住人の鏡なのだと思い知らされる。

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祖父や母から譲り受けた靴、小物たち。大事にていねいに使い続けることこそが、家族への感謝と愛情の形になる。

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気に入っているのはメインテーブルと、ベッドにもなるソファ。自分の心と体に優しい家具に囲まれて、安心感に浸る幸せ。


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まだまだ現在進行形のカスタマイズ。この先を考えると、
楽しいひらめきしか浮かばない。

「壁のアートは、実はもっと広範囲にやってみたい。とにかく部屋全体をどんどんハチャメチャにしていきたいんですよ!だから、この部屋のシンプルだけど自由なつくりは、とてもありがたかったんです。だってそのほうが遊びがいがあるじゃないですか!」

そう熱く語るO.Sさんはいま、この秘密のアジトをもっと濃く自分仕様にカスタマイズする野望にあふれている。秘密ではあるけれど、友達もたくさん呼びたいから、厳密には秘密でもない。そこがまた楽しい。

少し前に、引っ越し祝いにと友達が7人ほど泊まりがけで遊びに来た時には、みんながそれぞれにこの空間の居心地の良さを満喫して笑顔で帰って行った。

そんなふうに、人を幸せにする力がこの部屋にはある。

オンとオフを入れ替えたり、自分自身を表現したり、趣味を満喫したり。そんなすべてのO.Sさんを受け入れ、活性化し、120%発揮させてくれる部屋。

ここで過ごしているだけでどんどん人間が磨かれていく素敵で不思議な空間は、まだまだ発展途中。これからも目を見張る進化と変化をし続けていくことだろう。O.Sさんの部屋への愛着と情熱とともに。

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子供のころあこがれていたモノたちが、いまはすぐ目の前にある。大人のアジトとは、夢を具現化した形なのかもしれない。

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キッチンとのゾーニングをキレイな光で演出してくれるこの小窓は、とても気に入っている。いつもここに居るせいか、自然と料理の腕も上がってくる。

Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Hiroshi Yahata