都心ながら日々の買い物がしやすく豊富なカルチャースポットもたくさんある街。
南国テイストを取り入れた「Teida」は、そんな住みやすい街にひっそりとあった。
部屋に入ってすぐに目に入るのは効果的に段差を設けた長い廊下。
玄関スペースからクローゼット、キッチンそしてリビングへ進むにつれてみるみるリラックスした気分になっていく。
落ち着きのあるダークブラウンのパイン材を使ったリビングスペースのフローリングは心が穏やかになるような温もりある質感。
キッチンカウンターに配された沖縄生まれの花ブロックが、リゾートホテルのような上質さとリラックス感を与えてくれる。
デスクスペース上には可動棚があり自由に高さを調整できるので何にでも対応。
2面にある窓からは光をたっぷり取り込める。
極上のヒーリングサロンのような空間。
「もともとリノベーション物件が好きだったんです。だからこそ、普通の部屋はあまり好きじゃなくて…アメリカンな雰囲気の部屋に憧れていたのでどうせならそんな世界観にしたくて。」
かつてはよくある賃貸に住んでいたDさんだったが手を入れることができない既製のレンタルルームだったため帰宅しても味気ない日々が続き…。
2021年5月、「Teida」に越してきた瞬間これまでの反動で一気にお洒落ゴコロが大爆発!
「REISMのシリーズは色々見ていたけれど職場への通いやすさを一番に考慮して『Teida』に決定しました。『Garage』も良かったけれどちょっとやり過ぎちゃうかも?と思い。その点ここならウッディな質感が手持ちのアイテムにも合うと直感したんです♪」
Dさんの部屋愛がガンガン伝わってくる。
かなり濃度の高い、部屋と住人の相思相愛っぷり。
この部屋に来てから家具類を一気に揃えたというDさん。
特にソファやベッドがお気に入りで、部屋に居る時はほとんどそれらのスペースで過ごすという。
「ソファとソファテーブルは小さめにして床をできるだけ広く確保しました。ソファの後ろの広い壁は真っ白だったから大好きなブルーの布を掛けてアクセントにしています。」
ソファ後ろの壁上部には排気管が剥き出しになっている。
その管に布を掛ければ、なんと突っ張り棒要らず。
元から有る物を上手に利用するテクニックがなんともニクイ。
掛けられた布は軽やかな印象ながら空間をギュッと引き締めちょっとした異国感まで演出している。
念願だったアメリカンテイストな部屋に仕上げたDさん。
「所さんの世田谷ベースに憧れたりしますか?」と聞くと、当然のように「もちろん!あんな風にしたいです! むしろもっとゴチャゴチャさせたいです!」と即答。
とはいえ、今現在この部屋にはすでに沖縄やアメリカンなど様々なテイストが詰まっている。
それでもきちんとした統一感があるのは色や質感のトーンを部屋に合わせてできるだけ揃える、床にあまりモノを置かないなどのルールをきっちりと守っているからだろう。
「好きなユーチューバーさん配信のライフスタイルをよく参考にしています。さらにネットで色々なグラフィックなどを見たりして自分なりに勉強しています。」
たゆまぬ研究の成果が、リアルにハイクオリティな空間となって反映されている。
それにしてもこの部屋、お邪魔してからずっと秘密基地に招かれた時のようなワクワクが止まらない。
(世田谷ベースを意識しているのもあり?)
住む人が本気で遊ぶと部屋はこうなる!という最高の見本だと思う。
宝物がたくさん詰まった小さな夢の国に迷い込んだように何とも楽しい気分になるDさんの部屋。そして彼はその小さな国の国王だ。
訪れた友人たち全員から「すごくお洒落じゃん♪」と褒められるけれど、Dさんはそのたびに恥ずかしくてどうして良いかわからなくなるという。
シャイで親近感のある愛すべき国王なのだ。
一人でもよく家飲みを楽しんでいるというDさん。
ラベルデザインがお洒落なビールなどはジャケ買いし飲んだあとの空きビンをインテリア雑貨として飾るなどひとつのモノでもめいっぱい遊びつくす。
「週2回ほどリモートワークの日がありますが部屋が楽しすぎてあんまり仕事にならないです(笑)」
視界に入るフレームすべてが好みのモノだけで構成された空間なら、たしかに無理もない。
これからもっと、ビンテージ物のアメリカン雑貨やポスターをたくさん手に入れて部屋に飾りたい。
思いっきりDIYを楽しんでみたい。
部屋を今よりもっとディープなホームベースにするために、やりたいことは無限にある。
小さいワンルームだけど大きな夢が詰まった空間から、Dさんの未来が広がっていく。
Text: Yuzuka Matsumoto
Photograph: Hiroshi Yahata
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