西の鎌倉、東の「荻窪」?

中央線でも人気エリアのひとつ「荻窪」。土日・祝日でも中央線の快速が停車し、ついでに丸の内線の始発駅でもある。さらに言えば東西線だって使えてしまう便利な駅。今はラーメン激戦区として知られているエリアだが、昔は西の鎌倉・東の荻窪と言われる別荘地であり、多くの文化人が住んでいたそうな……。その面影は今でも残っており、文化庁より登録文化財に指定されている建物や大正年間から続くクリーニング店、昭和初期に建てられた高級アパートなど、街の歴史文化を大切に現在へとつないできた素敵な街なのです。

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グルメと文化のケミストリー

「荻窪」には多くのラーメン店をはじめ、茶道をたしなむ人が多いためか和菓子屋さんも充実している。近年はフレンチなどの洋食も増えているグルメタウンであり、下の肥えた文化系なオトナたちをワクワクさせてしまう力をもった街(もちろん理系なオトナもワクワクします…)。そんな荻窪は、文化意識が高い街で、昭和32年にオープンした当時、「東洋一の文化の殿堂」とまで評された「杉並公会堂」があったり(現在は改築されています)、地元で音楽を楽しみたいという意識から2000年に荻窪音楽祭が生まれるなど、街をあげて文化活動に熱心なのだ。地元住民が楽しめることを自らつくっていくなんて、きっと心豊かな人が多くて、街が情緒豊かだからでしょうか。住んだら楽しいこと間違いないでしょうね。

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荻窪はぶらり散歩が楽しい

荻窪の駅前は、一言でいうと「下町」。そんな言葉がふさわしい場所があるんです。駅の脇に、「ルミネ」・「タウンセブン」と荻窪住人の暮らしには欠かせないショッピングビルなのですが、「タウンセブン」はその昔、「闇市」だったそうで、当時から続く店もあるらしいのです。特に生鮮食品の売り場の活気はすごく、圧倒されるとか……。駅周辺は商店街が広がり、ぶらり散歩するには楽しい場所。どこかノンビリしていて独特な文化も感じられる街だから、ひとりでもデートでもほのぼのとした気分に浸ることができるでしょう。街も人も魅力のある街「荻窪」。住めば都とはこういう街なのかもしれませんね。

※この記事は、REISM MEMBER NEWS(2012年6月15日配信)のアーカイブです。