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時がゆるやかに流れる、閑静な住宅街。
住みやすさはお墨付きの「西馬込」。

東京の地下鉄全体で最南端に位置する駅、「西馬込」。都営浅草線の車両基地である馬込車両検修場があり、都営浅草線の始発・終着駅のため混雑する朝でも割と快適な通勤や通学ができるのが特長。電車なら五反田へ数分で行けて、都心へのアクセスも比較的しやすいため、「住む」ために選ぶ人が多い人気の街だ。あちこちに坂が多いが、道路も道幅があり街路樹のある通りや公園などもきちんと整備されているので、車の運転をはじめ、ウォーキングやサイクリングなどもしやすい。カフェは多いが居酒屋などが少ないため、昼も夜もとても静かで落ち着いた雰囲気だ。イベントなども充実していて、「馬込八幡神社例大祭」は毎年9月の第二土日に行われ、奉納演芸、神輿を見ることができる。「馬込文士村大桜」は、昭和28年に町の有志が馬込の谷の川沿いに100本の桜の苗木を植樹したことから始まる西馬込の一大イベント。阿波踊りや地元の模擬店などが楽しめる。西馬込の馬込車両検修場にて行われる「都営フェスタin浅草線(今年は12/9)」では、車両撮影会や工場内の見学、展示、グッズ販売など楽しい催しが満載。上質で平穏な暮らしと、時に訪れるスパイス的な楽しいイベントの緩急がたまらない。

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使いやすい気楽な店が多いことが、
暮らしやすさの最も重要な条件。

駅の周辺には大小含めた複数のスーパーがあり、夜遅くまで営業している店舗も多いため、仕事が忙しい人にもうれしい。大きな商店街こそないが、小さな青果店や精肉店、鮮魚店、パン屋なども充実しているので自炊派にとっては大助かり。大通り沿いには銀行やドラッグストア、コンビニなどもあるので生活をする上で全く不便さはない。暮らしやすさのポイントは、こうした生活必需品的な店舗が豊富にあることで、西馬込は申し分ないと言える。全体的に閑静な住宅街ということもあり、居酒屋など夜遅くまで営業している店などが少ないため、治安もとても良いのがこの街の特長。都心へも出やすく通勤にも非常に便利な街なのに、駅近の一人暮らし物件も都心に比べてかなり良心的。家族住み世帯や学校などの多さに比例し、個人経営のクリニックや病院も充実しているため暮らしやすさのレベルはとても高い。住宅街の中には長い桜の並木道などもあり、春には素晴らしい花見散歩もできる。住宅街ではあるけれど車通りも少なく、昼間でさえも静寂に包まれる西馬込。暮らせば、きっと穏やかで豊かな心持ちになれるはず。

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文士たちが愛した土地に降り立つと、
なんだか未知のパワーをもらえるよう。

西馬込は、明治時代には「馬込文士村」と呼ばれ、文人・芸術家たちが集まり好んで住んだ住宅街で古くから邸宅街だった。大田区の馬込、池上、洗足池は馬池洗(まいせん)と呼ばれ古くから景勝の地として人々に親しまれてきた由緒ある土地柄だ。その軌跡は街のあちこちに多数存在。「龍子記念館」は、近代日本画の巨匠と称される川端龍子文化勲章受章と喜寿とを記念して1963年に設立。大正初期から戦後にかけての約120点あまりの龍子作品を所蔵し、多角的な視点から龍子の画業を紹介している。さらに書道界の第一人者・熊谷恒子が生前住んでいた家を改装し、彼女の作品を展示している「太田区立 熊谷恒子記念館」、考古や歴史、民俗資料など大田区の文化遺産を無料で見学できる「大田区立郷土博物館」など見どころが満載。また、自然豊かな散策コースも多い。「馬込自然林」は西馬込あたりが武蔵野の一部だったときの名残の森が遊歩道になっており、朝9時から夕方まで入ることができる。池上梅園2~3月中旬には30種370本(白梅150本、紅梅220本)が一斉に花を咲かす。かつて文豪や芸術家たちが愛した美しい風景を、ぜひ堪能したい。

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おだやかな日々が約束された街だけど、
心躍る味わいや文化にも出会える。

西馬込には、他の街に負けず劣らずお洒落なカフェやレトロな喫茶店、花屋、パン屋など、いわゆる「インスタ映え」するメニューや店舗がとても多い。サラダやケーキが人気のハイセンスなカフェ、週末だけ営業している小さな花屋さん、夫婦できりもりしている玉子サンドが人気の昔ながらの喫茶店…さらに、こだわりのチョイスのワインをグラスで楽しめて、それに合う料理も味わえるワインショップ&カフェなどなど。いずれの店も、なじみのお客さんであふれていて、店の人とかわされる会話もとても親しげであたたかい。地元住民に心から愛されている場所と味がたくさんある街って、それだけで魅力的だ。子供たちが体を動かしながら元気いっぱい遊んでいる公園を眺めながら、あたたかい窓辺で美味しいブランチを楽しむ。時には西馬込で暮らした文豪の作品をお伴にして…。そんな時間は値千金で、この街に暮らす者の特権。どこを歩いていても明るい陽がさしているように感じるのは、住民によって磨かれた、この街の「育ちの良さ」を表しているのかもしれない。