良き古き下町情緒が残る「水天宮前」

日本を代表する歴史ある商業エリア「日本橋」の程近くに位置する「水天宮前」。ご存知の通り、安産祈願や子授の神様で有名な「水天宮」。さらに七福神の神様を祭る8つ神社が大切に保存されており、年間を通じて多くの人が訪れる歴史ある街である。そんな水天宮前から徒歩圏にあるのが、日本橋・人形町エリアだが、とにかく歩いていて興味心がくすぐられる楽しい街。歴史や文化を感じられる建物や、路地に入れば良き古き日本の街角風景を楽しむことができ、数年前に誕生したCET(Central East Tokyo)など、今まで再開発を逃れてきた東京東エリアの建物や街並みや雰囲気が多くのクリエイターのアンテナを刺激し、SOHOやクリエイティブに関連したイベントなどが開催されているカルチャーエリアとして人気のあるエリアなのだ。

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商業の街だけにON・OFFがきっちり。

このエリアはおもしろい可能性を秘めている街だという事は分かったところで、「住むところ」としてどうなの?という漠然な思いもあるはず。冒頭でも述べた通り、下町情緒が残るこの街は比較的、治安もよいと言われ、生活に必要なものを購入する場所も整っている。さらに交通の便もよいので通勤面もショッピング街へのアクセスも文句はない。ここまで挙げると「無敵エリア」に聞こえるが、賑わいあるこのエリアも休日ともなると一転し閑散としています。まぁ商業のエリアだけあってビジネス街が基盤となっているので、国民が休む日は、仕事も街もお休み状態になるというわけです。実際に週末にこの界隈を訪れると、ほとんど誰も歩いていないので、街を独占した気分になれるし、独占感覚は味あわなくても、お休みの日ぐらいON・OFFがハッキリしている静かな街環境でノンビリ&マイペースに過ごしたいという人には持ってこいの住環境と言えます。

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人が集まる場所には美味しい店がそろう。

インターネットで「水天宮前」と検索すると、やたらグルメ関連の情報が飛び込んでくる。つまりそれだけ水天宮前・人形町・日本橋といったエリアには、口コミで話題の飲食店が集まっているのだ。この界隈には有名な飲食店街として「甘酒横丁」と呼ばれる横丁がある。 何でも明治の始めごろからあり、その横丁の入口に「尾張屋」という甘酒屋があったのが由来だそうで、当時は「甘酒屋横丁」と呼ばれていた。道幅も狭く決して快適とは言えない通りだったが、「水天宮」や「明治座」、「穀物取引所の米屋町」、さらに「兜町の証券取引所」などが隣接していることから、かなりの賑わいを見せていたようだ。その後、関東大震災後に区画整理が行われ、道幅も拡張し快適な通りに生まれ変わり、名称も少し変化を遂げ「甘酒横丁」となり、今でも多くの人に親しまれている。こんな歴史と文化のある横丁がある街に住むというのもオツなものですね。

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風通しのいい都会生活を楽しもう!

このあたり一帯は、とにかく道が広い。車はもちろん、歩行者の道幅もひろいので、小路地やお店が集中する通りは別として、渋谷や新宿のように、人ごみの間を強引に突き進むといったようなことはない。こんな快適な環境だから、自転車1台あれば銀座にもあっという間にアクセスできるし、自由自在に街を移動できるのがいい。 このあたりは、暮らしていく上での利便性やカルチャー的な要素を生み出している注目エリアとして、都心で働く単身の男女に人気が高く、注目度が上がってきている。下町はゴチャゴチャしているといったイメージを見事に裏切り、新しい東京の楽しみを教えてくれるこのエリアは、まさに「住めば都」と呼びたくなる街だと思う。

※この記事は、REISM MEMBER NEWS(2012年11月23日配信)のアーカイブです。