【シーン別】一人暮らしで守るべき6つのマナー

賃貸マンションのような集合住宅で暮らす場合、特に気を付けたいことが一人暮らしのマナーだ。同じ建物で暮らす人たちのことを考えた生活態度が求められるため、何でも自由に…というわけにはいかない。部屋の改造や騒音など、自室の使い方だけでなく、共用部の使い方やゴミ出しのルールについてもしっかり確認しておくべきだろう。
ここでは、集合住宅で暮らす一人暮らしの人が、最低限守るべきマナーについて紹介する。

一人暮らしをするにあたって必要な心構え

家族と暮らしていると、多かれ少なかれ家庭内でのルールというものがあるだろう。一方で、一人暮らしをするとなると、「ついに自分の城が持てる!」という解放感はあるかもしれないが、実家暮らし以上に守るべきルールやマナーがあると考えるべきである。

契約書に記載されているようなルールはもちろん、「一般常識」ともいえる社会人としてのマナーだ。例えば、「室内に人を招いて大声で騒がない」「部屋の外に物を放置しない」など。お互いに迷惑をかけないように暮らすことが、一人暮らしをするすべての人に課せられたルールといえる。
また、住宅の共用スペースでほかの住人と会ったときには、会釈程度でもいいので軽く挨拶をするということも、社会人としてのマナーといえるだろう。

一人暮らしで守るべきマナーとは?

ここからは、一人暮らしで守るべきマナーについて、6つのシーンごとにそれぞれどんなことに注意したいのかを見ていきたい。

1 引越しの挨拶編

隣の住人などに、引越しの挨拶をすべきか悩む人も少なくないだろう。特に女性の場合、「防犯的な意味でも、女性の一人暮らしだと知られたくない」と、引越しの挨拶をしない人が増えている。しかし、いざというときに頼れる存在が近くにいることは重要である。転居をしたら最低限、管理人さんと隣の住人への挨拶はしておいたほうがいいだろう。

2 自室編

実際に自分が借りて生活をすることとなる自室では、次のような点に注意しよう。

・許可なしに部屋を改造しない
プチリフォームのような部屋の改造は、必ず管理人さんや大家さんへ事前に相談し、許可を取ってから行うようにしよう。

・据え付けのエアコンなどの掃除
室内設備のクリーニングは、基本的には入居者自身が行うことになっている。しかし、管理会社によっては大家側でクリーニング代を負担してくれるところもあるため、一度確認してみるといいだろう。

・退去するときのことを考えて
あまりに部屋の掃除を怠っていたり、傷を作ってしまったりすると、退去時に敷金では足りずにクリーニング代や修理代を追加で請求されることがある。経年劣化は仕方ないとしても、基本的には入居した日の状態をできるだけ維持できるよう、意識して使うことが大切だ。

3 共用スペース編

玄関や階段、通路といった共用スペースの使用マナーも確認しておこう。原則として、自室と同様にきれいに使うことが大切だ。

・階段は乱暴に上り下りしない
大きな音を立てて階段を上り下りすると、ほかの住人の迷惑になるので注意しよう。

・自室前に傘や荷物を置かない
自室のすぐ前でも、廊下や通路は共用スペースだ。ゴミや荷物を置くのは厳禁である。緊急時、避難の妨げとなってしまう可能性があるため、傘なども自室内に置くようにしよう。

4 駐輪・駐車場編

車や自転車、バイクは指定の駐輪・駐車スペースに置くようにしよう。路上駐車は近隣の住民や緊急車両通行の迷惑となってしまうため、必ず指定の場所だけに停めること。

また、友人や家族が車で訪れた場合、勝手に月極の駐車場に停めることのないように。ほかの住人の駐車スペースに勝手に駐車してしまうと、トラブルの原因となってしまう。路上駐車ももちろん厳禁だ。近くのコインパーキングを利用してもらうなどしよう。

5 ゴミ出し編

ゴミの分別や回収日といったゴミ出しのルールは、マンションや地域によって異なるため、必ずルールを確認して守るようにしよう。また、指定のゴミ袋がある場合もあるため、確認したほうがいい。きちんとゴミ出しをしないとカラスに荒らされてしまったり、放火の原因となったりするため、ゴミ出しのルールを守ることはとても大切だ。

また、ゴミを室内に溜め込むと悪臭の原因にもなり、ほかの住人の迷惑になる可能性も。ゴミ出しをさぼらず、常にきれいな状態を保つこともマナーといえる。

6 騒音編

集合住宅における騒音は、トラブルになりがちだ。自分が騒音の原因とならないよう、次のような点に注意して生活しよう。

・大音量でテレビを見たり音楽を聞いたりしない(ヘッドホンを使用する)
・人を招いたときに大声で話さない
・歩行音や落下音など、階下に響くような大きな音を立てない
・夜間に洗濯機や掃除機を使わない

常に隣人や階下の住人の存在を意識して暮らしてほしい。

一人暮らしのマナー違反はトラブルの元

一人暮らしをするにあたって、意識すべきマナーやルールは意外と多いと感じた人もいるかもしれない。しかし、マナー違反は管理会社やほかの入居者とのトラブルの原因となり、自分も嫌な思いをしたり、予想外の費用を請求されたりすることにつながりかねない。
社会人としての自覚を持ち、一つひとつのマナーを守って暮らすことが、快適な一人暮らしへの第一歩だ。