モロッコ風インテリアに挑戦!文様や色使いで部屋に異国情緒を

これから住むならこんな部屋にしたい!数あるインテリアのスタイルの中から、特に注目しておきたいものを紹介する連載企画。第9回は、ロマンチックな異国情緒漂う「モロッカンスタイル」だ。

装飾的なきらびやかさの中にもおごそかな空気感が漂うスタイル。モロッコの歴史や文化を感じながら、個性ある空間を堪能できるデザインだ。今回も「モロッカンスタイル」の特徴やインテリアのポイントなどを紹介する。

遠い異国、モロッコの暮らしをお手本に

モロッコの暮らしやインテリアを手本にした「モロッカンスタイル」。アラビアンなイメージが強い国だが、フランスの植民地だった歴史もあるのでヨーロピアンなシックさも残っており、その程よい洗練さが人気の要因になっている。

アラブ文化圏の中でも大西洋と地中海に面したロケーションのため、さまざまなカルチャーの交流地点でもある。建築や工芸品には国教であるイスラム教の文化や教えが反映され、荘厳な世界観が特徴的だ。

めくるめく文様のある生活

モロッカンな空間に欠かせないのが装飾的な文様たち。イスラム教では偶像崇拝が禁止されているので、人や動物の姿を描くのではなく、古くから文様を用いてイスラムの教えや精神世界を伝承してきた。だからこそ「モロッカンスタイル」では文様がもつ役割はとても大きい。

代表的なのはモスクをはじめ建物にあしらわれるモザイクタイルによる文様。タイルで構成された幾何学模様やアラベスク模様、ダマスク模様などはイスラム文化の代表的な柄として知られている。


幾何学模様やアラベスク模様のクッション

モザイクタイル(現地では「ゼリージュ」と呼ぶ)は、専門の職人がいるほど高度な技法の為なかなか気軽には試せないかもしれないが、イスラムルーツの文様のあるアイテムを入れるだけでもモロッカンなイメージに近づく。

クッションやファブリックをはじめ、器などの小物で文様を楽しむのも手軽。文様が入った大きめのタイルを一枚、コースターや花瓶の台座代わりに使うのも面白い。


格子柄が特徴的なベニワレンラグ

他にも、モロッコの遊牧民ベルベル族の民芸品であるベニワレンというラグには格子柄がよく見られる。このひし形には「家を守る」という意味が込められており、もともとは花嫁道具として作られた伝統あるものだ。

文様ひとつ取ってみても、ルーツや教え、意味合いが感じられるのが面白いところ。日本の着物に通じるような文様がもつ魅力を楽しむのがポイントだ。

街や風景をイメージさせるカラーリング

文様の他にも、色による印象が強い「モロッカンスタイル」。建造物を始め伝統的に使われてきたのは白、黒、青、緑、赤、黄、茶の七色と言われる。これらの色をカラフルに散りばめると装飾的な空間に、一色のワントーンアレンジならフレンチな洗練さが醸し出せる。

少し彩度を下げて、砂漠などをイメージさせる土気のある色味を取り入れるのもアースカラーが際立つ空間に仕上がりおすすめ。

さらには、バラ色の街と称されるマラケシュや、青の街シャウエン、サハラの広大な砂漠風景など、モロッコの具体的な街や場所をイメージして色選びをするのも、このスタイルならではの楽しみ方だ。


アクセントカラーが際立つ、ファブリックをホワイトに統一したベッドサイド

色が散らかってしまう場合は、ベッドシーツやラグなど広い面のベースカラーを統一すると、すっきりとアクセントカラーが際立つ。この時ベースカラーにもモロッカンな柄やタッセルがついたアイテムをポイントで入れると寂しい印象にならない。

伝統感じる民芸品を添える

「モロッカンスタイル」には、是非メイドインモロッコのアイテムたちを。その土地で生まれたものはその土地ならではの慣習や風土が反映される。古くから使われていた伝統的な民芸品などを入れることでよりスタイルが深まっていくのだ。


蓋付きのベルベルバスケットやバブーシュ

スークと呼ばれるマーケットでよく目にするベルベルバスケットは、可愛らしいフォルムでちょっとした収納にも役立つ。革製の伝統的な履物、バブーシュもルームシューズにおすすめ。


ガラス細工がゴージャスなモロッカンライト

光の陰影がロマンチックなモロッカンライトは、天井や壁に反射する光も芸術的。ガラス越しの柔らかい光で少しだけ照度が下がりムードが高まる。


ボシャルウィット風のクッション

使わなくなった衣類やカーテン生地を利用した、ボシャルウィットと呼ばれるリサイクル素材のクッションやラグを。程よいユーズド感と豊かなカラーリング、長めの毛足でユニークなアクセントになる。

ちなみにモロッコでは「サロン」と呼ばれる空間でお客さんをもてなすのが習慣のひとつ。サロンにはベンチが備えられ、ベンチにはたくさんのクッションを並べるのが定番なので真似したい。

ベンチやプフと呼ばれる丸型のクッションスツールなど、モロッコでは椅子座と床座の中間のようなスタイルがスタンダード。家具を選ぶ際も低重心でどっしりとしたものを選ぶと本格的だ。

内からも外からもエキゾチック世界を堪能

遠い国ではあるものの、重ね敷きされたラグの上でくつろぐスタイルはどこか畳の上でのくつろぎに似ているし、低重心な家具たちは和室に合う家具にも通じる。日本でもこのスタイルが支持を得るのは、オリエンタルな親近感もあるのかもしれない。

そんな「モロッカンスタイル」をより深めるなら、トルコ由来ではあるが日本で最大のモスク「東京ジャーミィ」でイスラム建築を体感するのも良し。乳香やローズ、シダーウッドなどモロッコの肥沃な土地で育った香りやハーブを楽しむのも良いだろう。

インテリア以外でも伝統美容や瞑想など、内から深めるのも醍醐味の「モロッカンスタイル」。楽しむときは是非、お香を焚いてとことんリラックスしてみよう。

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