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市販薬の領収書は取っておこう!セルフメディケーション税制とは?

新型コロナウイルスワクチンの副反応への備えとして、ドラッグストアで市販薬を購入することが増えたという人も多いのではないだろうか。
こうした市販薬の一部は、「セルフメディケーション税制」の対象となっているため、確定申告で購入を申告すると税金が戻ってきたり、住民税が安くなったりする可能性がある。制度を理解して、賢く節税しよう。

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セルフメディケーション税制とは?

セルフメディケーション税制とは、年間で1万2,000円を超える対象医薬品を買った場合に、所得税や住民税が安くなる制度だ。
例えば、対象の医薬品を1年間で5万円分買った場合、「5万円-1万2,000円=3万8,000円」分が課税所得額から差し引かれ、その分税金が安くなる。ただし、上限が定められていて、控除できるのは8万8,000円までだ。

セルフメディケーション税制の対象者

セルフメディケーション税制は、誰でも利用できるわけではない。対象となるのは、会社の健康診断を受けた人や予防接種をした人など、病気予防のための一定の取り組みを行っている人に限られる。
とはいえ、会社員であれば勤務先で健康診断を受けている可能性が高いため、基本的に対象になると考えていいだろう。

なお、セルフメディケーション税制は、家族が購入した医薬品も含んで計算ができる。この場合、申告する本人がセルフメディケーション税制の対象者であれば、家族が病気予防の取り組みを行っているかどうかは問われない。

セルフメディケーション税制の対象になる医薬品

セルフメディケーション税制の対象になるのは、厚生労働省があらかじめ指定している医薬品に限られる。
一覧は厚生労働省のウェブサイト等でも公開されているが、数が非常に多く、一覧から必要な商品を探すのは困難だろう。
対象となる薬のパッケージの多くには、「セルフメディケーション税控除対象」という記載がある。ドラッグストアのレシートにも控除の対象であることが記載されるため、そちらを探したほうが効率はいいだろう。


セルフメディケーション税控除対象マーク


対象医薬品の範囲

出典:国税庁「令和3年分 確定申告特集 セルフメディケーション税制の概要・手続きなど

セルフメディケーション税制でいくら得する?

セルフメディケーション税制を利用することで、実際にいくらくらい得になるのか、2種類のシミュレーション結果を紹介する。

なお、下記の「課税所得額」は、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引くことで求められる。
例えば、年収300万円、独身、各種控除なし(社会保険料と基礎控除のみ)という人は、例1の「195万円以下」に該当するはずだ。

セルフメディケーション税制の活用例1
課税所得額195万円以下の人が、年間3万円のセルフメディケーション税制対象医薬品を購入した場合
所得税から900円、住民税から1,800円差し引かれ、合計2,700円得する

<セルフメディケーション税制の活用例2>
課税所得額330万円超695万円以下の人が、年間10万円のセルフメディケーション税制対象医薬品を購入した場合
所得税から1万7,600円、住民税から8,800円差し引かれ、合計2万6,400円得する

なお、会社員の場合、上記の「所得税」は確定申告をすることで還付が受けられる(指定口座に振り込まれる)金額だが、住民税は翌年の分から差し引かれて請求が来るため、現金で戻ってくるわけではない。

セルフメディケーション税制の申告に必要なもの

セルフメディケーション税制は、自分で申告をしないと利用できない。
セルフメディケーション税制の申告をする際には、下記の書類を用意する必要がある。

セルフメディケーション税制申告の際に提出する書類
・セルフメディケーション税制の明細書
・確定申告書

セルフメディケーション税制申告の際に必要なもの
・レシート(明細書の作成に必要)
・会社員の場合、源泉徴収票(確定申告書に内容を転記する)
・本人確認書類
・マイナンバーがわかるもの
・還付金の入金を希望する銀行口座の口座番号がわかるもの

明細書の作成に使用したレシートは、提出する必要はないが、自宅で5年間保管する必要がある。捨ててしまわないようにしよう。

セルフメディケーション税制の申告方法

セルフメディケーション税制の申告は、確定申告で行う。期限は、申告したい年の翌1月1日から5年以内だ。例えば、2021年に対象の医薬品を5万円分購入した場合、2022年1月1日から5年以内に申告すれば良い。

申告は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を活用するのが便利だ。パソコンやスマートフォンから簡単に申告書の作成や送信(マイナンバーカードか、税務署で発行したID・パスワードがある場合)ができるため、活用しよう。

セルフメディケーション税制の注意点

セルフメディケーション税制は、所得税や住民税を減額できるお得な制度だ。ただし、「ドラッグストアで市販薬を買うと税金が安くなる」といったあいまいな知識で利用しようとすると、実はセルフメディケーション税制の対象外であったり、思った以上に手間がかかってメリットが少なかったりする可能性もある。
セルフメディケーション税制について、あらかじめ知っておきたいポイントをまとめた。

医療費控除とどちらかしか申告できない

医療費控除とは、年間の医療費が10万円、もしくは所得金額の5%を超えたときに利用できる控除制度だ。医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方しか利用できない。両方に該当する場合は、より控除額が大きくなるほうを申告しよう。

ドラッグストアの買い物すべてが対象ではない

ドラッグストアでは、食品や日用品なども販売されている。しかし、このような商品はセルフメディケーション税制の対象にはならない。また、医薬品でも対象外の物もある。どれでも対象になるわけではないので、計算をする際は間違えないようにしよう。

年末調整では申告できない

会社で年末調整を受けた会社員は、確定申告をしない場合も多いだろう。しかし、セルフメディケーション税制は、確定申告でないと申告できない。年末調整の書類といっしょにセルフメディケーション税制の明細書やドラッグストアのレシートを添付しても意味がないので注意しよう。

ふるさと納税のワンストップ特例制度と併用できない

年末調整を受ける会社員など、確定申告の必要がない人がふるさと納税をする場合、ワンストップ特例制度という確定申告が不要になる制度を利用できる(納税先の自治体が5団体以内の場合)。

しかし、セルフメディケーション税制を利用するために確定申告をする場合は、ワンストップ特例制度が使えない。あらかじめワンストップ特例制度の申込みをしていたとしても、寄付先の自治体から「寄附金受領証明書」を取り寄せて確定申告をする必要がある。

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セルフメディケーション税制で節税しよう

通常の医療費控除は、年間10万円超(もしくは所得の5%超)の支払いがないと利用できないため、対象外という人も多いだろう。しかし、1年間に対象の市販薬を購入した合計金額が1万2,000円を超えれば利用できるセルフメディケーション税制なら、対象となる可能性がある。
去年分のレシートは捨ててしまったという人も、今年はレシートを保管してみてはいかがだろうか。節税につながる制度を知り、税金の払いすぎを防止しよう。

※記事内容は2022年2月時点の情報によるものです。

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