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スコットランド、秋の旅。古城でのウェディング<後編>

宮田華子 
ロンドン在住ライター。メディア製作会社に勤務後、2011年からフリーランスのライターに。デザイン、アート、建築、クラフト等を得意とし、文化&社会問題について日本の媒体に執筆。編集ユニット「matka」として、ウェブマガジンも運営している。情報経営イノベーション専門職大学(iU)客員教授。2015年にロンドンで小さなフラット(マンション)を購入。日本とは異なる一筋縄でいかない「イギリス・家事情」に翻弄される日々を送っている。 
ウェブ:http://matka-cr.com/ 
インスタグラム:https://www.instagram.com/hanako_london_matka/

前回の記事はこちらから
スコットランド、秋の旅。古城でのウェディング<前編>

※記事内容は2021年10月29日時点の情報によるものです。

マルチナショナルな面々に囲まれ、暖かな式。

15時半に皆集合すると、大広間は式用にしつらえられており、すでに楽団が音楽を奏でていました。

ソーシャルディスタンスを保った配置で椅子が並べられ、式の最中、列席者はマスク着用が義務付けでした。

イギリスでは宗教施設や地域の役所に併設された登記所での式が一般的です。しかし今回は「レジスタラー(結婚登録ができるライセンスを持つ登記官)」を式場に呼ぶスタイル。新郎新婦の着替えも済み、城のテラスで軽く飲みながらレジスタラーがやってくるのを待ちました。

ゴールドのドレスに着替えたアナ(中央)とアンドリス(右)さん。

音楽隊も外にでてきて盛り上げてくれました。

2人の結婚を見守ったのは、招待客8人と3人の子供たち。新郎新婦を含め、計13人の小さな式だったのですが、多文化共生社会イギリスを反映しているような顔ぶれでした。新婦はロシア出身、新郎はラトビア出身。招待客はイギリスを含め計6か国の背景を持ち、現在のイギリスの縮図のようなマルチナショナルぶりです。

レジスタラーが到着し、全員大広間に戻って式が始まりました。まず新郎新婦が挨拶。娘がお祝いの詩を読み、息子がアコーディオンを演奏。

そしてレジスタラーの司式のもと、結婚の宣誓が行われ、

登記書に新郎新婦、そして「Witness(証人)」がサインして婚姻成立!

こうした登記の場合、証人は2人必要です。

20分ほどの短い式でしたが、途中感激してアナが泣いてしまったので私もすっかりもらい泣きしてしまいました。

式が終わると外に出て、お祝いの挨拶、乾杯をし、

ブーケトス!もありました。

証人を務めたリチャードさん目掛けて、アナがブーケをトス! 現在、ブーケは女性だけが受け取るものではありません。

シャンパンを飲んでいる間にどんどん日は暮れていき、その間に古城のスタッフが大広間をパーティー会場に設営。

コの子型のテーブル。13人全員が会話できるセッティングになっていました。

ここから夜通し、長~いお祝いの夕べが始まりました。音楽隊の演奏でスコットランドダンスを踊り、

音楽隊によるスコットランドダンス教室。

そしてディナー。

ディナーの前に、新郎と新婦がスピーチ。思いがこもった言葉でした。

ベジタリアンやアレルギーを持つ人へ考慮し、ディナーのメニューは式の1週間前にお知らせがあり、いくつかの選択肢から選べました。こちらは前菜のハギス。朝のハギスとは異なり、羊の内臓をクレープに包んだちょっと上品版。大変美味でした。

デザートを含む3コースをしっかり平らげた後、ウェディングケーキ入刀がありました。可愛く、そしてとてもおいしいケーキ。こちらもしっかりいただきました。

食事が済んだあとは、ダンスやゲーム等もりだくさん。パーティーは夜通し続きました。本当に楽しく、幸せな気持ちで過ごした一夜でした。

宴の後、3日目。グラスゴーを駆け足で。

結婚式の翌朝。この日は10時から朝食。全員二日酔い?と思いきや、皆さん元気でした。

2度目の朝食はハドック(コダラ)を軽く燻製にしたものとポーチドエッグ。身がホロリと剥がれ、新鮮さと脂の乗り具合が分かります。

この日は何とスコットランド鉄道がストをしていたので、バスでグラスゴーまで移動することに。朝食後、ロンドン帰宅組は早々にオーバンのバス停に向かいました。

結婚翌日の2人(&息子)。幸せな瞬間に立ち会えて本当に良かったです。

最後は皆で記念撮影をしたり連絡先を交換したりして、名残惜しい気持ちで別れました。2泊3日、13人で共に過ごした濃密な時間が終わりました。

グラスゴーまでのバスの中はちょっと放心状態。あまりに濃い時間だったので「終わっちゃったね…」という気持でいっぱいに。誰かの結婚式に出て、こんな気持ちになったのは初めてです。小さな結婚式ゆえの良さだなあと改めて実感しました。

4時間半バスに揺られた後、グラスゴーに到着。

期待通りの天気の悪さ。鉛色の空が石壁に似合います。

21時半のロンドン行きのフライトまで時間があったので、駆け足で「建築家マッキントッシュ・巡り」をしました。

グラスゴーが生んだ偉大な建築家、チャールズ・レニー・マッキントッシュの住居を再現した「マッキントッシュ・ハウス」。ずっと行きたかった場所なので感激でした。

マッキントッシュのデザインのティールーム「Mackintosh at the Willow」にて。

クリームティー(スコーンと紅茶のセット)を楽しみました。私史上、最大のスコーン。本当に食べてばっかり…。

帰りはグラスゴー空港からロンドン・ヒースロー空港行きのフライトに乗り、ロンドンの自宅に戻ったのは午前1時ごろ。トラブルもなく、スムーズに旅を終えました。

1年半の籠り生活の後だけに、久々の遠出で得た開放感は格別でした。そして幸せそうな2人の姿を見られたこと、新郎新婦の友人たちに出会えたこと、本当に「行って良かった」旅でした。

今回グラスゴーは駆け足でしたが、いつかまたじっくりスコットランドを巡りたいです。その時はしっかりこの連載でレポートしたいと思います。

バーカルディン城(Barcaldine Castle)
https://www.barcaldinecastle.co.uk/

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